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通称メキシコは、北アメリカ南部に位置する連邦共和制国家です。
北にアメリカ合衆国と、南東にグアテマラ、ベリーズと国境を接し、西は太平洋、東はメキシコ湾とカリブ海に面しています。
公用語はスペイン語で、スペイン語圏においては最も人口の多い国であるとされています。
メキシコのコーヒー生産地は中米グアテマラと国境を接していますが、北部はアメリカと接しています。アメリカと接しているということは、コーヒーは陸送でき、わざわざ遠いアジアに売る必要はありません。日本がメキシコのコーヒーになじみが無いのには、こうした理由がありました。
アメリカという買い手がしっかりあるという事で、品質的に良いものを作る風土はあまりありませんでしたが「悪いコーヒーは作らない」という生産者が多くいたようです。
そこにスペシャルティコーヒーという考え方が導入され、最近になり、少しずつ「カップクオリティの良いコーヒーはどうすれば生産されるのか」を考えるようになってきました。
2012年には、国内で初めてカップ・オブ・エクセレンスが開催されました。記念すべき第一回の開催だったわけですが、実はその開催日程の情報が生産者に伝わったのは、収穫時期を大幅に過ぎた後だった為、既にコーヒーを売ってしまったという生産者がいたり、パーチメント(固い皮)を剥いてしまい、出品規格条件を満たしていない生産者がいたりと、様々な不具合が生じ、実際に国内審査を通過したのが数十品しかなかったという事態になりました。
2013年には2度目の開催ということもあり、情報も行き渡り素晴らしいコーヒーがたくさん出品されました。メキシコはまだまだスペシャルティコーヒーの概念の浸透が遅れている事から、美味しいコーヒーを生産するということに取り組んでいない生産者がほとんど、という現実があります。しかし今後は、カップ・オブ・エクセレンスをきっかけに、美味しいコーヒーの生産という観点で、これから益々コーヒー作りが発展していくことでしょう。
メキシコを含む中米系のコーヒーは、甘い香りとすっきりとした酸味、爽やかな後味が特長であるとされています。